セロトニン症候群って何?その見分け方と対処法

健康

※2026年9月に最新情報へ見直し

質の高い睡眠や心の安定に関わるセロトニンですが、「セロトニン症候群」という言葉を聞いたことはありますか。セロトニンの働きに関わる薬剤(抗うつ薬など)の服用によって、まれに引き起こされることがある状態です。今回はセロトニン症候群の見分け方と、正しい対処法をお伝えします。

セロトニン症候群とは

セロトニン症候群は、脳内のセロトニン系の働きが過剰になることで引き起こされる症状の総称です。原因として最も多いのは抗うつ薬の一種であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)で、単独の服用よりも、SSRIと他の薬剤(他の抗うつ薬、一部の市販薬、サプリメントなど)を併用した場合に発症しやすいことが分かっています。症状としては、不安・興奮・混乱といった精神症状のほか、頻脈・高血圧・発汗・高体温といった自律神経症状、震え・筋肉のこわばり・反射の亢進といった神経筋症状が特徴で、重症化すると命に関わることもあります。ただし、セロトニン症候群は頻発するものではなく、医師の指示通りに服用していれば発症するのはまれとされています。特に、薬の飲み始めや増量したタイミングは注意が必要です。

なお、うつ病は薬をたくさん飲めば早く元気になれるという単純な病気ではありません。向精神薬は自己判断で量を増やしたり、複数の薬を勝手に併用したりすると、思わぬ悪影響を及ぼすことがあるため、必ず医師の指示を守って服用してください。

セロトニン症候群の見分け方

セロトニン症候群と症状が似ていて間違われやすいものに「悪性症候群」があります。セロトニン症候群には確定的な検査方法がなく、医師が症状の経過や服薬歴をもとに総合的に判断します。目安としては、精神症状(不安・興奮・混乱など)が比較的早い段階で現れやすいとされています。抗うつ薬を服用していて新たな症状が出た、あるいは症状が悪化したと感じたら、自己判断で様子を見ず、すぐに医療機関を受診しましょう。

正しい対処法(自己判断はNG)

セロトニン症候群が疑われる場合、標準的な治療は原因となっている薬剤を中止したうえで、医療機関で症状を落ち着かせる支持療法を行うこととされています。原因薬剤をすべて中止できれば、多くの場合24時間以内に症状の改善がみられ、24〜72時間ほどで軽快することが多いとされていますが、経過観察や検査のために入院が必要になるケースも少なくありません。

ここで大切なのは、「薬を止めるかどうか」を自己判断で決めないことです。意識がもうろうとしている、高熱やけいれんがあるなど症状が重い場合はためらわずに救急車を呼んでください。それ以外の場合も、我慢せずすぐにかかりつけの医師に連絡するか、医療機関を受診しましょう。自己判断で薬の量を急に減らしたり、勝手に別の薬を追加したりすることは、症状の悪化や新たなトラブルにつながる恐れがあるため避け、薬の中止や調整はあくまで医師の指示のもとで行うことが重要です。

まとめ

セロトニン症候群は、SSRIをはじめとする抗うつ薬の服用、特に複数の薬剤の併用によって引き起こされることがある状態です。身体症状に先立って精神症状が現れやすいという特徴を覚えておき、「もしかして」と思ったら自己判断せず、すぐに医療機関を受診しましょう。治療では原因薬剤の中止が基本となりますが、それを判断し実行するのはあくまで医師です。自己判断で薬の量を調整したり、服用を中断・変更したりするのは避け、必ず医師の指示に従ってください。

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