※2026年9月に最新情報へ見直しました。

身近な食材の栗にもオメガ3脂肪酸が含まれていることを知っていましたか? 青魚は有名ですが、栗にも含まれていると聞くと意外に感じる人が多いのではないでしょうか。ただし「含まれている」ことと「たくさん摂れる」ことは別の話です。栗の栄養価と、オメガ3脂肪酸の実際の含有量について、正確なところをまとめてみました。
◆身近な食材の栗にオメガ3含有ってホント?
栗にオメガ3脂肪酸が含まれているというのは本当です。ただし、文部科学省「日本食品標準成分表」によると、日本栗(生)の脂質量はもともと可食部100gあたり約0.5gとごくわずかです。栗はでんぷんと糖質を主成分とする、脂質の少ないヘルシーな食材で、この少ない脂質の中の脂肪酸組成として、オメガ3とオメガ6のバランスが比較的良いとされているのが実際のところです。「栗を食べれば青魚並みにオメガ3が摂れる」という意味ではない点は正しく理解しておきましょう。
あの独特の甘みはでんぷんによるものですが、芋類などと比べるとでんぷんの粒子が細かいため、上品な甘みに感じられると言われています。
◆脂肪酸バランスの良さとは?
栗の脂肪酸組成では、オメガ3とオメガ6が比較的近い比率で含まれているとされています。オメガ6脂肪酸はオメガ3と同じ必須脂肪酸ですが、揚げ物や加工食品などから摂取する機会が多く、現代人は摂りすぎに注意が必要とされる一方、オメガ3を多く含む食品は限られており、意識的に摂るべき脂肪酸として推奨されています。理想的なオメガ3とオメガ6の摂取比率は概ね1:2〜1:4程度とされ、栗はこの比率に近い脂肪酸組成を持つ食材の一つとして紹介されることがあります。ただし前述の通り、絶対量としてのオメガ3含有量自体は青魚などと比べるとごくわずかであり、「バランスの良さ」と「摂取量の多さ」は分けて考える必要があります。栗は低脂質・食物繊維やビタミンC・カリウムが豊富な、季節の健康的なおやつとして楽しむのがよいでしょう。
◆栗以外でオメガ3を含む食材(青魚以外)
栗のほか、銀杏(ぎんなん)もオメガ3とオメガ6のバランスが比較的良い食材として知られています。栗も銀杏も、日本人にはなじみ深い秋の味覚です。ただし銀杏には注意点があります。銀杏の種子には4′-O-メチルピリドキシンという成分が含まれており、一度に食べ過ぎると嘔吐やけいれんなどの中毒症状(ギンナン中毒)を起こすことがあります。特に5歳以下の子どもは少量でも発症することがあるとして、日本中毒情報センターも子どもには食べさせないよう注意を呼びかけています。大人でも一度に大量に食べたり、毎日食べ続けたりすることは避けましょう。
青魚以外でオメガ3脂肪酸を含む代表的な食材も紹介します。ナッツ類では、くるみ・アーモンド・ヘーゼルナッツなどが知られていますが、中でもくるみは含有量が高いため、積極的に選ぶならくるみがおすすめです。魚類では、うなぎ・鮭・あなごなどにも含まれており、うなぎは青魚に劣らないオメガ3含有量があるとされています。
魚からオメガ3を摂る際のポイントとして、DHA・EPAは魚の脂に多く含まれており、加熱調理をすると脂が流出して摂取量が目減りします。目安として、生の状態(刺身)を100%とすると、煮る場合は9割前後、焼く場合は8割前後、揚げる場合は5割前後まで減るとされる報告があります。効率よく摂りたい場合はお刺身やお寿司などの生食がおすすめですが、日々の食事では無理のない範囲で、焼き魚や煮魚も含めて継続的に取り入れることの方が大切です。
◆まとめ
青魚にオメガ3が豊富なことは知っていても、毎日食べ続けるのはハードルが高いと感じる人も多いはずです。栗は青魚の代わりになるほどのオメガ3摂取源ではありませんが、低脂質で食物繊維やビタミン類が豊富な、季節を楽しめる健康的な食材です。銀杏やくるみ、うなぎ、鮭なども選択肢に加えながら、無理のない範囲でオメガ3を意識した食生活を心がけるとよいでしょう。今はコンビニでもむき栗のパックが手軽に手に入るので、小腹が空いたときのおやつ代わりに取り入れるのも一つの方法です(ただし銀杏は食べ過ぎに注意してくださいね)。

