日本への輸入食品 原産国表示国義務がなくなる日がくるのか?

アメリカでは牛肉と豚肉は原産国表示が義務ではなくなる法案が承認され、間もなく消費者は原産国を見分けられなくなる事態が起きている。日本の輸入食品は大丈夫なのだろうか?

肉野菜果物1

◆米国が牛肉、豚肉の原産国表示義務を排除した経緯

カナダとメキシコ両政府は、牛豚の分別と記録の手間が増すことから
輸入産品の競争上の不利益を被るとしてWTOに提訴されたことが発端

<従来の米国内の食肉流通過程>
米国の義務的原産地表示制度(COOL)では
牛、豚の出生⇒肥育⇒食肉の処理が行われた国の表示義務があった。

米国⇒出生、カナダ⇒肥育、メキシコ⇒屠畜するというシステムで
3カ国で生産加工工程を分けて運営してきた
2015年5月18日にWTO紛争解決委員会が、
米国の義務的原産地表示制度(COOL)が
WTO協定違反との決定。

この判定によって2015年12月18日にオバマ米大統領は
義務的原産地表示制度(COOL)の対象から牛肉、豚肉(ひき肉含)を除外する
一括法案に署名。

間もなくアメリカでは牛肉と豚肉は原産国表示が義務ではなくなるので、
どこの国から輸入されたのかを消費者は見分けられなくなる状態になるのだ。

◆対岸の火事ではない、火の粉は日本へ

日本も現在原産地表示義務は行われているので波及する懸念は大きい。

日本は加工品の原料も表示義務が実施されており、その品目の拡大が問題となっている。

牛肉は、狂牛病問題で消費者が産地及び出生から食肉の加工までの
流通過程がわかるようにする「トレースアビリティ」が義務付けられている

今回のことが契機に「原産地表示は問題!」として
日本も肉類、米、魚、果物など他の分野も含め
諸外国から提訴を受ける可能性がかなりある。

◆更に日本が経験したことがない紛争解決過程がはじまる

TPP(環太平洋経済連携協定)では紛争問題は参加加盟国12か国の中で
紛争処理される制度が設けられている。

日本の輸入農産物(穀物、肉類、米、魚、果物等)の原産国表示が義務が
守れるのか難しい状態になってきた。

◆何が問題か?

私はこれらの記事を読んだときにこれらの制度がはじまった根本は何か?
という定義を置き去りにしてほしくないと感じた。

その国の消費者が原産地や加工流通過程を知ることで食品の安全を認識できる
素晴らしいシステムが構築されているのに「不利益」が「安全」を
壊す事態に至っている。

輸出国が不利益=不採算であれば新たな制度を構築して採算性の優遇を図れば
回避できるのではないかという気がする。

国際社会の渦中にあっても日本は
撤廃はNO、緩和は△、改善提案を図り逆提案できる方法を模索していって欲しい!